中国で生活する子どもたちに,日本音楽の素晴らしさを伝えたいと,精力的に活動を続けるこうべ邦楽ワークショップのみなさんが,今年も蘇州日本人学校に来校してくださいました。
中学部3年生 邦楽ワークショップ ~ 箏・三味線・尺八 ~
中学部3年生が,和楽器演奏の体験をしました。挑戦したのは,箏・三味線・尺八の3種の楽器です。
3グループに分かれて,この3種の楽器をすべて体験します。和楽器を演奏する上での心構えや姿勢から教えていただきました。演奏作法も独特で,実際に音を出すまでは,守らなければならないルールがたくさんあります。
爪をつけて演奏する箏は,見た目は音を出しやすそうですが,爪をはじいて,よい音にするにはとても難しい楽器であることがわかりました。表情豊かな先生の音色と聞き比べながら,自分なりの素敵な音を出そうと,真剣に取り組みました。わずかな時間の体験でしたが,全員が「さくら さくら」を演奏することができるようになりました。
中学部3年生の中で,最も難しいと声のあがった尺八。音を出そうと,必死に息を吹き込むのですが,吹
けば吹くほど,息の音だけが響いていきます。尺八独特の音を出せるまでに悪戦苦闘でした。
しかし!今年の中3はほぼ全員がなんとか音を出せるようになりました。教えてくださった先生も,
「これまででいちばん筋がいい!」と大絶賛でした。
和楽器を演奏するのは,なかなか難しいものなのだと痛感した中学部3年生の子どもたちですが,その体験をこの蘇州でできたことが,とてもかけがえのないことなのだと気づいたようです。貴重な体験ができましたね。
午後は,こうべ邦楽ワークショップのみなさんによる演奏会でした。多くの保護者の方も参観に来てくださいました。『となりのトトロ』から演奏会はスタートしました。和楽器で聴くと,印象ががらっとかわるものです。子どもたちが大好きな「パプリカ」も演奏してくださいました。曲に気づいた子どもたちは,大喜び!踊ったり,手拍子をしたりして演奏に聴き入っていました。
プロの演奏家のみなさんにすばらしい演奏を披露していただき,それぞれの和楽器の音色を存分に堪能することができた演奏会でした。
こうべ邦楽ワークショップの演奏家の皆様,ありがとうございました!