中学3年生の保育実習~イートンハウス幼稚園日本語部で学ぶ~

中学部3年生の家庭科では、私たちの成長を振り返り、これからの自分の生き方や、家庭・地域との関わり方を考える学習があります。その学習の一環として、幼児と直接関わることから学ぶ「保育実習」があります。今年も、イートンハウス幼稚園日本語部で実習を行わせていただきました。

エントランスホールで迎えてくれた園児たち。対面したときは、お互いに緊張の面持ちでしたが、すぐに大きな笑顔を見せてくれた園児の様子に、生徒たちの緊張もほぐれ、優しい顔つきになりました。「荷物持つ!」とお手伝いしてくれる子、「一緒に行こう。」と手をつないでくれる子。とても人懐っこい園児たちでした。優しい話し方で接する中学生たちの様子にも感心しました。

それぞれの組に分かれ、担任の先生方主導の学級活動に参加させてもらいました。そこでは、担任の先生の園児との接し方や指示の出し方を学んだり、園児と一緒に活動に参加することで、園児の実態を知ったりすることができました。その後、園児と一緒にお昼ご飯。「ここ座っていいよ。」「一緒に食べよう。」と誘ってくれる園児たち。園児とおしゃべりしながらお昼ご飯を食べる様子はとてもほほえましい光景でした。年少・最年少組を担当した生徒たちは、すっと園児に寄り添って、お弁当の片付けを手伝っていました。いつも優しい中学生ですが、この日はその優しさが更に輝いていました。

保育実習に向けて一番力を入れて準備をしてきたのは、各学年の組に分かれて行う屋内活動です。対象幼児の年齢に合わせて、どんな活動をしたらよいか一生懸命考え、準備をしてきました。

年長組は二つに分かれて空気砲と磁石迷路、手作りボールで的入れゲーム。年中組は、わりばしやドミノを使ってピタゴラスイッチ。年少組は手作り糸電話。園児と「作って遊ぶ」活動に挑戦しました。園児たちはみんな、興味津々。「楽しそうだな。」「何やるんだろ。」そんな表情で一生懸命、中学生の説明を聞く園児。上手にできたところも、うまくいかなかったところもありましたが、自分なりの言葉で説明したり、声掛けをしたりする中学生の姿は素晴らしかったです。

最後は屋外活動。外遊びで、自由に触れ合う時間がありました。この短い時間で、こんなにも仲良くなれるとは!と驚くほど。楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいました。最後、並ばせるところまでが生徒たちに課された役割でしたが、その頃にはもうリラックスした表情で園児たちに声掛けをすることができていました。

生きた学びとなったこの保育実習。この経験はきっと、生徒たちの糧となるはずです。